諏訪大社

■御柱祭で知られる諏訪大社は、諏訪湖を囲む4つの社の総称です。4つの社とは、上社前宮(かみしゃまえみや)、上社本宮 (かみしゃほんみや)、下社春宮(しもしゃはるみや)、下社秋宮(しもしゃあきみや)です。

■上社前宮(かみしゃまえみや)は茅野駅から西に2.5㎞歩いた八ヶ岳連峰を望む高台にあります。かつてはすぐ前まで諏訪湖の湖面でした。本殿の四方には御柱祭で建てられた御柱があります。御柱は樹齢200年程の樅の巨木です。

 

■上社前宮は、御祭神とされている建御名方神(たけみなかたのかみ)とその妃・八坂刀売神(やさかとめのかみ)が、最初に居を構えた場所であり、諏訪信仰発祥の地とされています。

■諏訪大社は、本殿のない古代の神社の様式をとどめた神社として知られていますが、上社前宮だけには本殿があります。中世までこの地には大祝(おおほうり)と呼ばれる神職の居館があり、地名も神殿(ごうどの)と呼ばれていました。大祝は建御名方神の依り代(よりしろ)であり、まさに生き神様でした。本殿は元来、この神殿に付属する社であったと考えられます

 

■次に、上社本宮(かみしゃほんみや)に向かいます。上社本宮は、前宮から山麓を北西に約2㎞歩いた場所にあります。下の写真は、上社本宮の拝殿です。上社本宮には本殿はなく、背後の守屋山をご神体として祀っていると言われています。しかし、不思議なことに守屋山は拝殿の真横の方角にあり、拝殿は守屋山に向かって建てられてはいません。



 

■現在、上社本宮のメーンの入口は北参道からになっていますが、本来は、上社前宮から向かう東参道からの入口が正門でした。その入口には入口御門があり国の重要文化財に指定されています(右写真)。ここから伸びる廊下は布橋(ぬのばし)と呼ばれ67mあります。

 

 

 

■下社春宮(しもしゃはるみや)はJR中央線下諏訪駅から西に1km、旧中山道沿いにあります。上社本宮からは諏訪湖をはさんで約13㎞離れています。

 

 

 

 

 

■建物は、神楽殿から拝殿、左右片拝殿および御宝殿と続いています。春宮にも本殿はなく、杉の巨木がご神体とされています。

 

 

 

 

■下社秋宮(しもしゃあきみや)は、下社春宮から東に約1㎞にあり中山道と甲州道中(甲州街道)の分岐点に位置しています。下諏訪駅から近いため、周辺は4社の中でもっとも整備されています。

■下社秋宮の建物の配置は下社春宮と同じです。右の写真は入口正面の神楽殿です。春宮と秋宮では、毎年2月1日と8月1日に 遷座祭が執り行われ、春には御霊代を乗せた神輿が秋宮から春宮まで運ばれ、秋には春宮から秋宮まで神輿の巡行が行われます。ご祭神は2月から7月は春宮に鎮座し、8月から1月までは秋宮に鎮座しているのです。

 

■秋宮にも本殿はなく、イチイの古木をご神体としています。春宮と秋宮の現社殿は江戸時代に相前後して建立されており、春宮は諏訪藩御大工の流れを組む大隅流柴宮長左衛門、秋宮は立川流初代富棟の手になるものです。

 

 

 

 

 










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