全体意識とつながっている感覚


■ここでは、「つながっている感覚」について述べたいと思います。私たちは、人とのつながりを感じるときに幸せを感じることができます。一方、私たちは、同じ人間関係の中で、孤独を感じたり、社会から孤立していると感じたりもします。

■また、不思議なもので、人と一緒にいるからつながっている感覚を持つかというと、そうでもなく、人々の中にいて孤独感を強く感じることもあります。

■ところで、臨死体験者によると、あちらの世界(全体意識の世界)では、常に、すべてのもの(スピリットや動植物や自然全体)とつながっている感覚を味わい、私たちは絶対的な安心感に包まれると言います。すなわち、「つながっている感覚」とは、あちらの世界(全体意識の世界)の感覚、私たちが最も安らぎを感じる感覚なのです。

■しかし、私たちのいつもの生活の中では、「つながっている感覚」と「孤立した感覚」との両方を味わいます。おそらく、孤立した感覚があるのは、私たち個人の身体を守るためだと思われます。人間がまだサバンナで生活していたとき、肉食獣から襲われる危険が常にありました。それを回避するために、私たちは常に「個」を意識し、自分自身を守る必要がありました。現在でも私たちは、自分自身の身体を守るために、「個」を意識せざるを得ない状況にあります。

■それでは、「つながっている感覚」とはどのような感覚でしょうか。これは気持ちよく眠った後の目覚めの感覚を考えればよいと思います。

■私たちは、よい睡眠がとれてぐっすり眠った後は、[つながっている感覚」に満たされています。孤独感はありません。これはおそらく、睡眠によって「個」の意識がリセットされて、本来のあるべき感覚(全体意識の感覚)にもどるためではないかと考えられます。

■睡眠は、自己の意識を低下させることですから、全体意識の世界それ自体とは異なります。全体意識の世界は、最高に鮮明な意識がある世界です。臨死体験をした鈴木秀子は、「五感も思考も生き生きと冴えわたっている状態」と述べています。しかし、共通点もあります。それは、睡眠中は「個」の意識がなくなるので、感覚的には全体意識の世界に入るからです。

■ですから、よい睡眠をとって目覚めた後の感覚は、全体意識の感覚(つながっている感覚)となります。その後、日常生活をしていく中で、上に述べたとおり、「個」を意識せざるを得なくなり、どんどん「孤立した感覚」になっていきます。

■睡眠には身体の疲れをとるという働きがありますが、同時に、つながっている感覚(全体意識の感覚)を回復させるという働きがあるのです。

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