結縁寺

■バス停からの下り坂を降りていくと、その一帯だけが里山に囲まれ、周りから隔絶された別天地があります。千葉県印西市の結縁寺(けちえんじ)は日本の里山百選に選ばれ、昔懐かしい風景をよく残している場所です。

 

■寺としての結縁寺(けちえんじ)は、奈良時代の初期に、行基によって創建されたと言われています。朱雀(すじゃく)天皇の時代、真言宗の僧が結縁灌頂(一般の人に仏縁を結ばせる儀式)を行ったのがこの名の起こりとされています。

■本堂には重要文化財に指定されている鎌倉時代の銅造不動明王立像が安置されています。無住職のようですが、境内はきれいに掃き清められていました。

 

 

■結縁寺の一帯は、谷津または谷津田といわれる、千葉県を代表する地形です。千葉県北西部の下総台地は、かつて海の底でしたが、氷河期に海面が低下し平坦な陸地が侵食によって深い谷になりました。縄文期に再び海面が上昇し海が谷の中に進入し、複雑に入り組んだ入り江ができました。その後、海底が干上がり谷底に堆積物による平坦な低地が作られたのが、今の谷津地形です。

 

 

 

 

■ちょうど田植えの時期でした。しかし、耕作されていない場所や畑に変わった場所も多くあります。人の生活とともにある里山は、生活様式の変化の中、どう維持していくかが課題です。

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