明治神宮

■9月中旬、猛暑日の南参道です。歩いているのはほとんどが外国人観光客でした。

■御苑にある清正の井戸(きよまさのいど)です。パワースポットブームの火付け役と言ってもよいでしょう。毎分60リットルの水量があり、水温は常に13~15℃です。

■清正の井戸は、一般的な井戸と自然の泉との中間にあるような湧水です。一般の井戸は竪穴をほり、地下水を汲み上げますが、清正の井戸は、地下水が井戸の上方斜面をとおり井戸に湧出する形態です。よく見ると、木枠の内側に横穴が開いています。

■明治神宮がこの場所に創建されたのは、明治36年に、昭憲皇太后のための御苑が整備されていたからです。そして、御苑がここに整備されたのは、この場所に湧水があったからです。そして、今、神宮の森の涵養力によって、この湧水は守られています。

■明治神宮の森は、約110年前の大正4年(1915年)に、人工的につくられた森です。「森の設計」を担ったのは、本多静六ら3名の林学者です。本多らは、乾燥した代々木の土地に、人の手を頼らなくても鎮守の森が維持されていく「永遠の杜」を目指しました。

■彼らは、150年の遷移を予想し、マツやスギなどの常緑針葉樹を中心に、その間に背の低いカシやシイなど常緑広葉樹を植えていきました。50年後に常緑広葉樹が針葉樹を圧倒し、150年後には目標の林相に達するという展望でした。実際には、すでに本多らが予想した林層に到達しているようです。

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