(1)私たちはワンネスの世界で生きている—実在の構造―

■最初に、実在の構造のポイントについて、3点指摘しておきます。

(1) 実在は「意識」によって生み出される

■まず、「実在」を作り出しているのは、私たちの意識であるという点です。言い換えると、私たちが世界を認識すること自体が、世界が存在するということなのです。私たちの意識(認識)を離れて、客観的な世界なるものが存在するわけではありません。

■この宇宙は、137億年前に無から生じ、ビックバンによって急激に膨張し、その後、銀河や星々が形成され、現在も膨張を続けています。一方、私たちは、五官の作用などによってこの宇宙を認識しています。そして、実は、宇宙が存在するということと私たちが宇宙を認識するということとはまったく同じことなのです。すなわち、私たちが宇宙を認識(意識)することが、とりもなおさず宇宙が存在することなのです。

(2)私たちは、元来、 ワンネスの世界(全体意識の世界)の住民である

■私たちは、肉体から解放されるときがくれば、ワンネスの世界(全体意識の世界)に帰っていきます。その世界では、私たちに身体はありませんので、私たちは、スピリット(エネルギー体)として存在しています。その世界は、すべてがつながっている世界です。その世界では、私たちは、他の人たち、他の動物、他の昆虫などの中に入り込むことができます。その世界では、私たちは、どの時代のどの場所にでも自由に行くことができます。私たちの意識が拡大すれば、私たち自身が宇宙そのものとなったように感じられます。ワンネスの世界(全体意識の世界)において、私たちは、時間、空間を超えて、すべてとつながっているのです。

(3) 私たちは、魂を成長させるためにこの世にやってくる

■元来、ワンネスの世界(全体意識の世界)の住民である私たちは、新たな体験をして自分の魂を成長させ、ワンネスの世界(全体意識の世界)に新たな知恵を付け加えるために、この世界に転生してきます。

■その際、私たちは、ワンネスの世界(全体意識の世界)の記憶を除去して、まっさらな状態で転生します。その方が、創造性の高い人生を送ることができるからです。

■また、この世に生きる私たちは、ワンネスの世界(全体意識の世界)から見ると、一定の制限をかけられた状態にいます。私たちは身体に囚われており、五官の作用によってのみこの世界を認識します。私たちが自由に動かせるのは、私たちの身体だけです。私たちは他の人の意識の中に入り込むことはできません。

■なぜ、私たちはこのような状況に置かれているのでしょうか。それは、この世界の中に新たな視点、新たな状況を設定して、私たちに新たな挑戦をさせるためです。そして、私たちの新たな挑戦・新たな創造は、ワンネスの世界(全体意識の世界)の新たな知恵としてワンネスの世界(全体意識の世界)の中に組み込まれていきます。この世を生きる私たちは、ワンネスの世界(全体意識の世界)から切り離されているように感じられますが、そう感じるのは私たちに新たな挑戦、新たな創造をさせるためなのです。現在でも私たちはワンネス(全体意識)の一部であり、ワンネスの世界(全体意識の世界)とつながっています。

☞私たちが理解すべきただひとつのこと